属人化からの脱却で作業時間を80%以上削減!

株式会社新井組
兵庫県西宮市に本社を置く建設会社。時間外労働の上限規制への対応や労働力不足に伴う生産性向上が必要とされる
昨今において「新井組 2030 ビジョン」を掲げ、最新技術の導入やDX化を積極的に推進している。
「くみき」を知ったきっかけと導入しようと思った決め手はなんですか?
「くみき」は展示会でその存在を知りました。第一印象は「点群の作り方に優れている」という感じでした。その後、100,000㎥超の大規模土工事の現場を進めるにあたり、「現場進捗管理の属人化解消」を目的として導入に至っています。
「くみき」を導入する前はどのような課題がありましたか?
現場の技術職員、特にベテランと若手の間での業務レベルに乖離があることが大きな課題でした。若手の育成が必要なことは理解しつつも、現実は十分な時間確保ができず、結果的に人によって業務成果が異なる状態になっていました。また、当時は地形測量を地上型レーザースキャナーや外注に依存しており、現場が大規模になるほど労力と費用が増加しており、いかに現場規模や業務に応じた内製化を進めていくのかが課題でした。
「くみき」を導入したことでどのように改善することができましたか?
「くみき」を導入してからは、前述の課題も大きく改善されています。例えば、1日〜2日かかっていた作業が、数時間程度で完結するに至り、結果的に80〜90%以上の時間削減ができています。また、生産性が向上したことで残業・人件費の削減につながりました。更に、「くみき」で得た結果を基準とすることで、属人的な差がなくなり一律の精度・判断基準で業務を進めることができる様になりました。その結果、ベテランの技術職員が若手職員の教育にかける業務時間が減り、「社内人員配置の最適化」を実現できています。作業所内で完結できる業務が増えた結果、外注費も大幅に削減でき、「抜群のコストパフォーマンス」を実感しています。

今後の展望を教えてください
国土交通省の方針に会社として対応すべく、BIM/CIMの全現場適用を加速させています。
現段階では、まだ「やらされ感」があることは否めないですが、3Dモデルを用いた最新技術や工法を導入して作業所の技術職員が「やりたい」と思える雰囲気を醸成していきます。
(談:ICT推進室長 森哲夫)